収穫
石鹸の朝だ
使用後の手と 帽子のつばは
ぶどうの汁で
べたべたとしている
昨日から
金曜日が繰り返され
七回目あたりから
数が合わなくなっている
水は泡を立てない
心因性の食卓が
こすもす色のレースを落とし
食用の赤 と
杜撰な言い訳をしている
実際に
さっきから住み始めた
七回目の子音が
日差しが強かったのだろう
帽子を引き寄せたいきものが
壁面の形にまぶたをなぞる
ひどい睡眠だ
ひどい睡眠だ
同じかたちになぞられた
色の褪せた蓄えを
白く
息のない継続の様子が
右と
左の手の陰に
数えられていく
また
はじめからの朝だ
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