三月、きねんびにひらく 原口昇平 とおく あとさきのない ほほえみのようにくりかえされるばしょ しかくでせきこんでばかりだった しろい きかん むねのひらいたぺーじをめくると うみのおとがした あのひおまえはここを かぜよりもおもくわたったのだという はいのゆるんだ きょう のこされたくすりをとなりにおいて (わたしにはよんでいけない) あてなのないあいについてのてがみを あとさきもなくかきつづけようとおもう (だれもおまえをよんではいけない)