合わせられた手



石に寄り添う白梅がひらき

肩に座っていた季節が昇っていった夢はまたひらくことができたそこで休んでいた

花びらは沈黙の散り敷かれていくあたりの石に訪うひとはやがて絶えるこの垂直にひらかれるひとはひとは

置き去りのままに

忘れられるだろう石はまだ冷ややかに濡れているわかばにさしてやる傘もない

またひらくだろう一度は閉じられたそのひとひらひとはひとはひとは