途中から 息はあがって 肩のあたりからほどけ 呼びかけられていたことにはじめて気づいた 振り返れば くらがりをはりつけたように やさしく笑わなければならなかった 後ろで作業用の手をつないでいたから ああ 振り返れば どこまでも空 そう振り返れば 重力のなくなる国境は見当たらない 振り返れば もうわかるだろう はかりえないおまえの地獄こそおまえの愛 星を踏みしめているのだ また振り返れば