ばらばらに離陸する影を 閉じて 朝 まどろみを挽いて 漉す どうして 落ちずにわだかまっていられるのか 昼 白髪を説明して 冗談のほかになくなる 若いと言えなくなって 「感光しすぎました」 苦い 日々 なにもかもひとりごと 飲みほして 乾燥させたら脱臭剤にもなる 「市販のは買ったことがありません」 けれど まだ空の底に夢見たままの 水 また離陸 閉じて また