頚椎から夢
 
 
 
青空へノックする
影の影

たどれないことが
うつくしい
かばんではなく
そこに旅行を
恋人のひとすじを
雨に沈む機械を
おいてきた

水面を切っていった
石は
飲み干せばみつかる
かも知れないが

見上げたままのびて
もはや
声の出ることがあるだろうか
部屋  扉
まわりおえたあと
動くものとして動き

鍵をさした
さしたままののどが
からだ
遅い昼をくわえたように
うたはしびれている