原典:Giacomo Leopardi, Canti, a cura di Alessandro Donati, Bari: Laterza, 1917, p. 49.
訳者名:原口昇平(連絡先
最終更新日:2014年6月13日  ※引用の際 典拠、訳者名、URL、最終更新日を必ず明記


Giacomo Leopardi (1798-1837)
da Canti, 1835.


 
L'infinito

Sempre caro mi fu quest'ermo colle,
e questa siepe, che da tanta parte
dell'ultimo orizzonte il guardo esclude.
Ma sedendo e mirando, interminati
spazi di la da quella, e sovrumani			5	
silenzi, e profondissima quiete
io nel pensier mi fingo, ove per poco
il cor non si spaura. E come il vento
odo stormir tra queste piante, io quello
infinito silenzio a questa voce				10	
vo comparando: e mi sovvien l'eterno,
e le morte stagioni, e la presente
e viva, e il suon di lei. Cosi tra questa
immensita s'annega il pensier mio:
e il naufragar m'e dolce in questo mare.		15	
ジャコモ・レオパルディ(1493-1569)
『歌集』1835年 から



無限

この人里離れた小山は私にとっていつも愛おしかった、
またこの木々の垣もだ、それはおおよそ
はるかな極みの地平線をまなざしから隠している。
それでも坐して見つめているのだ、果てしない
そのかなたにある空間を、人智の及ばない
沈黙を、きわめて深い静穏を、そのさなかに
私は思いにふける、するとつかのま
こころが恐怖を忘れる。そして風が
この木々をさらさらと吹きぬけるのを聴いていると、私は
この声をあの無限の沈黙の
象徴として捉えはじめるのだ。思い浮かぶのは永遠なるもの、
死せるいくつもの季節、いま在るもの、
生きているもの、その音だ。かくしてこの
無辺の広がりのなかに私の思考は溺れ死ぬ。
甘美なのだ、私にとって、この海のなかで難破することは。